積み重ねてきた信頼と実績をシンプルなデザインで際立たせる

人材派遣会社を利用する顧客企業がとくに重視するのが、派遣される人材のスキルや経験です。優れた派遣スタッフほど、教育や現場でのサポートといった手間が削減されるため、即戦力になると期待されています。「正社員型派遣サービス」を最大のうりにするのが東洋相互サービス。長年の業務で培われてきた現場力・技術力・組織力のもと、製造工程、品質検査、マシンオペレーションなどの分野で研鑽を重ねたスタッフを揃え、顧客のニーズに柔軟に応えます。東洋相互サービスの強みは、人材派遣だけにとどまりません。派遣スタッフと派遣コーディネーターが顧客のプロジェクトチームに合流して、業務改善案を提案するサービスも展開しているのです。顧客に提案した業務改善案は、年間2000件以上。ロスカット、生産性向上などに貢献し、過去には年間数千万円のコスト削減に成功した実績もあるほど。そんな東洋相互サービスの魅力を凝縮したのが、当パンフレットになります。顧客に配布する営業ツールとして活用されるもので、制作のご依頼を受けた際は、派遣スタッフのスキルや業務改善提案のほか、コスト面もしっかり訴求したいという要望がありました。東洋相互サービスが積み重ねてきた信頼感をいかにして読み手に伝えるのか。それが、パンフレットデザインの大きなテーマになりました。

「派遣。しかし、即戦力」。表紙にはコーポレートロゴよりも大きなキャッチコピーを配しています。過剰に飾り立てることなく、あえてシンプルなデザインにしたのは、競合他社にはマネできない東洋相互サービスの優位性をストレートに訴求するため。技術力、誠実さ、そして信頼性。これらの要素を視覚を通して伝えることがデザインコンセプトの太い柱になっています。斜めに引かれたグリーンのラインにはちょっとした仕掛けがあり、裏表紙の問い合わせ欄への視線誘導の効果があります。中面もコンセプトは変わらず、シンプルに。コストの説明、受注から派遣までのフロー、実績などのコンテンツで構成されており、いずれも事実を解りやすく表現できるよう努めました。重要なコストの説明については、地にグリーンを敷いて、他のコンテンツよりも目立たせています。東洋相互サービスと大手派遣会社のコスト比較をグラフで表現することで、顧客が気になる“見えないコスト”を可視化しました。紙の質感やインクの乗った部分が艶を帯びている点なども、今回のこだわりといえます。現場の写真を用いることはありませんでしたが、図版とイラスト、テキストでの構成された紙面は、無駄のないスタイリッシュなデザインになったと思います。