学校案内パンフレット制作実績
(業種|教育)
公立大学法人神奈川県立保健福祉大学
新設大学のブランドコミュニケーション 学校案内パンフレットデザイン
余白のデザインで
革新と信頼を表現する
新鮮な印象の学校案内
公立大学法人神奈川県立保健福祉大学が新たに開校した大学院、ヘルスイノベーション研究科(ヘルスイノベーションスクール)の入学案内パンフレットを制作しました。健康・医療分野における新たな人材育成を目指すこの大学院。神奈川県が政策としても力を入れている「未病産業」の育成をテーマとした新しい分野の教育研究機関に当たるものです。クライアントからは、あらゆるコンタクトポイントに対する広報ツール全般を依頼したいという意向がありました。アートアンドサイエンスが最も得意とするトータルブランディングのお仕事です。神奈川県の黒岩知事が提唱する「未病(ME-BYO)」の考え方や、医療・ヘルスケア分野におけるイノベーション人材の重要性など、設立の背景にあるストーリーから、一般的な大学院との差別化を図ることが必要だと考えました。大学院からイメージされる“硬派な学問の場”ではなく、先端医療を扱う研究機関であることを強調し、所属欲求をくすぐるような洗練されたデザインを意識しています。
グラデーション使いで
健康状態の移り変わりを表現する
キービジュアルの展開
多くのタッチポイントで使用されるロゴは、研究の対象でもあるヒトの顔をモチーフに、「School of Health Innovation」の頭文字:SHIで構成しました。大学院のアイデンティティを込めながら、知的で未来的な雰囲気を伝えています。ヒトは健康と病気という状態に単純に二分化されるのではなく、常に健康的と病的の状態を行き来しているという「未病」の考え方をヒントに、健康状態が繊細に変化する様をグラデーションカラーで表現しました。落ち着いた色合いのグラデーションをより際立たせ、さらに未病という新しい概念や社会的意義の高さといった清新さを印象づけるため、全体は「白」を基調にしています。また、紙面中などでサブモチーフとして取り入れている繊細な点線のデザインは、臨床医療とは異なる、社会システムや技術革新といった社会構造の広がりをイメージさせるものです。コンテンツ部分では、人物の顔がみえる写真は極力あつかわず、全ページを通してプロフェッショナルな印象を与える墨色の差し色を用いています。これは、読み手に対して良い意味での「緊張感」を感じてもらい、医療・ヘルスケアの問題を解決していくという学校の「本気度」を伝えるという狙いがあります。社会的な側面から人々の健康を学問する、ヘルスイノベーションスクールの未来性を鮮烈に印象づけています。