親しみやすいデザインで「核医学」の必要性を発信する会社案内

日本メジフィジックス株式会社は、「核医学」に基づいた医薬品を開発・製造する製薬メーカーです。「核医学」とは、わずかな放射線を出す薬を使って、体の中の働きを体の外からチェックすることができる専門分野です。患者の負担が少ない検査方法として広く浸透しており、病気の早期発見にも貢献。1973年創業の日本メジフィックスは「核医学」の国産化を牽引した立役者といえる存在です。今回が手がけた会社案内の狙いは、各ステークホルダーに対して、事業の詳細や強みなどを知ってもらい、ブランド力をより高めること。デザインコンセプトについては、業界関係者ではない人でも気軽に手にとれるような内容を目指しました。そのためには、日本メジフィジックスの事業や取り組みを深い部分で理解することが不可欠です。予備知識のない読み手のことを念頭に置き、日本メジフィジックスとゲットアップアンドデザインとで認識を擦り合わせていきました。その過程で、パンフレットのタイトルが「真直ぐ、核医学」に決定。イラストを中心に展開し、「核医学」の理解を促す構成としました。

「核医学」という耳慣れない言葉をわかりやすく解説するために、手にとりやすいやわからなデザインを意識しました。絶妙なニュアンスが求められるので、イラストはすべてイラストレーターの描き下ろし。色数を抑えて、子どもっぽくなりすぎないように気をつけました。大胆に余白をとった「社長メッセージ」や「CSR」のページなどにも注目です。情報を過度に詰めこまないことで読み手に垢抜けた印象を与え、ページごとのメッセージ性も際立ちます。また「核医学」のハードルを下げる工夫は、デザイン面だけではありません。“お勉強”のような内容にならないように、テキストはできる限り専門用語を控えて、簡潔な表現で書いています。難解な内容になり過ぎず、かといってあまりカジュアルになりすぎないように。医療分野に特化したライターをアサインしているので、情報の正確性も確保。こうしたコンセプトをベースにして、英訳版も制作されました。