これまでのイメージを塗り替え、共学制の可能性を打ち出すパンフレット

2023年、女子校だった「目黒星美学園」は体制を一新して、共学制の「サレジアン国際学園世田谷」に生まれ変わりました。そのため、ゲットアップ＆デザインが制作を請け負った今回のパンフレットは、学校案内だけではなく、新体制を打ち出すための役割も兼ねています。クライアントからのご要望は、「目黒星美学園」に定着している「女子校」や「ミッションスクール」といった旧来のイメージを払拭すること、そして表紙にイラストを使用することでした。

「サレジアン国際学園世田谷」は、インターナショナルクラスを設置したり、「課題解決型学習」（Project Based Learning）を導入したりするなどして、最新鋭の教育や英語教育を取り入れています。これは、生徒たちの「世界に通用するための力」を養うためです。自由闊達で、アカデミック――。この方針を伝えるべく、海外の学校やインターナショナルスクールなどの学校案内を意識して誌面を構成しました。ビビットな色合いや英文の見出しなども工夫のひとつ。学園のカラーである「サレジアンブルー」を基調とし、写真もダイナミックに使っています。

中面は、トップメッセージにはじまり、注力している「課題解決型学習」や英語・国際教育、数学・科学リテラシーといった科目の概要にページに展開していきます。
生徒をモデルにした写真もふんだんに取り入れ、読者が学校生活をイメージしやすくなるように努めました。

イラストは、アニメーター兼イラストレーターの中村ゆみ氏が担当。表紙のイラストは、共学化される学校から着想を得たもので、生徒たちが日差しの中に佇む校舎へ向かう様子を描いています。また、中面の見開きイラストでは、学校の教育コンセプト「世界市民力を育む」を表現。生徒が教室から世界を見据える、壮大なイラストになりました。