展覧会レビュー記事:『日本国宝展』@東京国立博物館
「国宝」とは何か。「国宝を見る」とは何か。
デザイン会社のWebサイトにふさわしいオリジナルコンテンツを発信したいという思いで、毎月更新している展覧会レビュー記事。終了が近い展覧会ですが東京国立博物館で開催中の『日本国宝展』についての記事をリリースしました。
国宝に指定されているものというのは、もちろん歴史が古いのですが、実は国宝という制度自体はまだ新しいものなんですね。また「国宝展」が開催されるタイミングについても、まるで社会の状況を照射するようなタイミングで興味深いです。
“「日本国宝展」という横綱級のタイトルが付された展覧会は戦後になって3回開催されていますが、わたしはこの3回の国宝展の開催に、敗戦後の日本人の上り坂基調の自己確認のような趣きを感じます。ひとつには、そのタイミング。第1回は1960年、高度成長時代を迎えるひとびとの上げ潮気分に見合う開催。第2回は1990年、バブル景気絶好調を迎えようという上げ潮気分に見合う開催。第3回は2000年、バブル崩壊後の惨憺たる社会状況が、一転してIT景気でイケイケムード、なんとかなるんじゃないかという上げ潮気分に見合う開催。”
さて4回目となる今回の「国宝展」には一体何を感じることができるでしょうか。ご覧になった人もこれからの人も、ぜひご一読ください。
『日本国宝展』@東京国立博物館【展覧会紹介】
http://www.artandscience.jp/column/archives/6049